ボトックスをやめるとどうなる?ボトックスに関する10の疑問を解決
シワ治療のボトックス注射に興味はあるけれど、「一度始めたらやめられなくなる?」「やめたらシワがひどくなるのでは?」 といった不安をお持ちの方も少なくありません。この記事ではココンベルクリニック院長であり、ボトックス製剤メーカー・アラガン社のクリニカルトレーナーでもある山本しおり医師が、ボトックス注射をやめてしまった場合に関するご不安や疑問について解説します。
- 1. ボトックスに関する10の疑問
- 1.1. Q1. ボトックス注射ではどんな効果が期待できますか?
- 1.2. Q2.ボトックスをやめると、シワがもっとひどくなるって本当ですか?
- 1.3. Q3.ボトックス注射をやめる・やめた方が良いのはどんな時ですか?
- 1.4. Q4. ボトックス注射を打ち続けても大丈夫なのでしょうか?
- 1.5. Q5. ボトックス注射を続けると「抗体」ができて効かなくなるというのは本当ですか?
- 1.6. Q6. 注射の痛みやダウンタイムはどのくらいありますか?
- 1.7. Q7. 一度に複数の部位(額・眉間・目尻など)へ注射しても問題ありませんか?
- 1.8. Q8. 施術後どれくらいで効果が出て、いつが一番効果を感じますか?
- 1.9. Q9. ボトックスはどの薬剤を選べば良いですか?
- 1.10. Q10. 安心してボトックスを受けるために、どんなクリニック・医師を選べば良いですか?
- 1.10.1. ①認定資格を持つ経験豊富な医師か
- 1.10.2. ② 安全性の高い製剤を使用しているか
- 1.10.3. ③カウンセリングが丁寧か
- 1.10.4. ④メリットだけでなくリスクも説明してくれるか
- 1.10.5. ⑤ 顔全体のバランスを考慮したデザインを提案してくれるか
- 1.10.6. しおり院長はボトックスビスタの認定指導医
- 2. ボトックス注射の不安はココンベルクリニックにご相談ください
ボトックスに関する10の疑問

皆さんのボトックス注射に関する疑問に当院院長:山本しおり医師がお答えします。
Q1. ボトックス注射ではどんな効果が期待できますか?
ボトックス注射は、筋肉を動かす神経伝達物質※であるアセチルコリンの放出を抑制することで、筋肉の動きを弱めたり、発汗を抑えたりする作用を利用した治療方法です。
一般的に眉間、目尻、額などの表情ジワの改善に広く用いられます。その他、発達したエラやふくらはぎの筋肉を小さくする小顔・脚痩せ効果のほか、多汗症(脇汗)や肩こりの軽減にも適用可能となります。
また、近年ではボトックスリフトという方法がエイジングケア治療として注目されています。顔を下に引っ張る筋肉をボトックスにより弱めることで、顔を上げる筋肉が相対的に強くなります。 顔を下に引っ張る筋肉が強いタイプ、イーッとして首に縦筋が出たり、フェイスラインが首と同化したりする方に相性の良い施術です。
効果の持続期間は個人差がありますが、通常3〜4ヶ月程度とされています。ボトックスの効果は時間とともに自然に減弱していくため、継続的な治療が推奨されます。
※神経伝達物質とは、神経細胞(ニューロン)から放出されて、ほかの神経細胞や筋肉、内分泌細胞などに情報を伝える化学物質のことです。脳や神経系の「情報のやりとりの使者」や「脳や神経の言葉」のようなものです。
Q2.ボトックスをやめると、シワがもっとひどくなるって本当ですか?
ご安心ください。結論から申し上げるとボトックスをやめたからといって、シワが施術前よりひどくなることはありません。ボトックス注射から約3〜4ヶ月経ち、ボトックスの効果が切れると、抑制されていた筋肉は徐々に元の動きを取り戻します。シワの状態もゆっくりと施術前の状態に戻っていくだけとなり、以前より悪化することはありません。
ボトックス治療を受けていた期間は、シワを寄せる癖や日常的な表情ジワが緩和されるため、将来的なシワの進行を予防する「美肌貯金」のような効果が期待できるとお考えください。
Q3.ボトックス注射をやめる・やめた方が良いのはどんな時ですか?
ボトックス注射の中止や中断は、いくつかの状況で検討されます。第一に妊娠・授乳中、呼吸器疾患、筋力低下をきたす疾患など、医学的に施術が受けられないケースです。なお、妊娠を希望するご夫婦の場合、男性もボトックス注射を受けることはできません。これらは必ず医師にご申告ください。
次に、表情に違和感がある、以前と比べて効果が少ない、もしくは効果がまったく感じられない場合です。ボトックス注射後にこのような状態を感じた場合、担当医師にご相談ください。当院であればすみやかに原因を特定し、最適な単位(注入量)の調整や別製剤、別治療への切り替えなどをご提案します。
Q4. ボトックス注射を打ち続けても大丈夫なのでしょうか?
適切な間隔と注入量を守って施術を受ければ、ボトックス注射を長期的に継続しても、身体への悪影響は基本的にありません。むしろ、継続することでシワが深くなるのを防ぎ、若々しい印象を維持しやすくなるというメリットがあります。
実際に、これを裏付ける興味深い研究報告※1があります。一卵性双生児の一方に13年間ボトックスを定期的に注射し、もう一方はほとんど注射しなかったケースを比較したところ、定期的に治療を受けた方は額や眉間のシワが明らかに抑制されていました。この研究は「ボトックスを定期的に受けている人は同年代よりも若く見える」ということを示唆しています。
ボツリヌス製剤は、美容医療だけでなく、1970年代から様々な医療分野で長年使用されてきた実績があり、その安全性が確立されています。なかでもアラガン社のボトックス※2は厚生労働省の承認を受けたボツリヌス製剤です。安全性はもちろん、製造から輸送、保管に至るまで、徹底した品質管理がおこなわれています。
※1 参照元:Binder WJ. Long-term effects of botulinum toxin type A (Botox) on facial lines: a comparison in identical twins. Arch Facial Plast Surg. 2006 Nov-Dec;8(6):426-31. doi: 10.1001/archfaci.8.6.426. PMID: 17116793.
※2「ボトックス」はアラガン社の商標となります
Q5. ボトックス注射を続けると「抗体」ができて効かなくなるというのは本当ですか?
ボトックスに限らず、ボツリヌス注射を続けることで「抗体」ができて効果がなくなる可能性はゼロではありませんが、極めて稀です。抗体ができるリスクを高める要因としては、短期間に多量のボツリヌス製剤を繰り返し短期間で注射することが挙げられます。
抗体については文献によりますが、0.2%以下で抗体ができていても、そもそもボトックスとしての効果はあることもあり、そこまで問題視することはありません。ほとんどの場合、ボトックスが効かない理由としては、打ち方の問題、製剤の保管状況などが問題です。まず抗体を疑うよりそちらを疑った方が良いです。
抗体に関しては、色々な考え方があります。ボトックスとしての作用を持つコアタンパクと、それを保護する作用のあるアクセサリータンパク(複合タンパク)があります。アクセサリータンパクには抗体ができても、ボトックスとしての作用は残ります。むしろアクセサリータンパクが、コアタンパクを保護するため、効きにくくなるリスクが下がるという考えもあります。一方で、アクセサリータンパクも含めたタンパクを減らした方が抗体ができにくいという考えもあります。
当院ではアラガン社のボトックスと、アクセサリータンパク(複合タンパク)を完全に除去したMFDS※承認製剤コアトックスという安全性の高い製剤を使用しており、どちらの考えにも対応できるような抗体ができにくい治療をおこなっています。
※日本の厚生労働省にあたる韓国の食品医薬品安全処
Q6. 注射の痛みやダウンタイムはどのくらいありますか?
ボトックス注射(その他ボツリヌス注射)は、極細針を使用するため痛みは最小限です。一方、注射が苦手な方の場合、刺入時や薬剤注入時に軽微な痛みを感じるケースも少なくありません。
当院では、麻酔クリーム、笑気麻酔、ブロック麻酔のほか、冷却薬剤導入機器「ターゲットクール」や「ペインレス配合ボトックス」で痛みを軽減しています。
ボトックス注射のダウンタイムはほぼなく、当日からメイクが可能です。内出血が生じた場合も、数日〜1週間程度で自然に消えますのでご安心ください。
Q7. 一度に複数の部位(額・眉間・目尻など)へ注射しても問題ありませんか?
当日中、一度に複数の部位へ注射しても、まったく問題ありません。額や眉間、目尻といった複数の表情ジワを同時に治療することは一般的です。一方、ボトックス注射によるシワ治療はお顔全体のデザインバランスが重要です。
当院では独自理論である「フルハーモナイズ治療」という考え方に基づき、お顔全体をトータルデザインしたうえで複数箇所にボトックス注射をおこないます。この注入法により、自然で調和の取れた美しい仕上がりを目指すことが可能です。
「ボツリヌス注射の失敗が怖い」という方も多いのではないでしょうか。当院では、しっかりとしたカウンセリングをおこない、最適なバランスを見極め、丁寧に施術いたしますのでご安心ください。
Q8. 施術後どれくらいで効果が出て、いつが一番効果を感じますか?
ボトックス注射の効果は、施術後2~3日後から徐々に現れはじめ、約3週間でピークとなります。ボトックス注射は即効性のある治療ではないため、大切なイベントに合わせて施術を受ける際は、効果が十分に発揮されるよう余裕を持ったスケジュールで計画されることをおすすめします。
また、効果は時間とともに自然に減弱していくため、シワの目立たない状態を維持するためには継続的なボトックス治療が必要です。
Q9. ボトックスはどの薬剤を選べば良いですか?
ボツリヌス製剤には各メーカーごとに種類と特徴があります。当院では、患者さまのご希望や治療内容に合わせ、米国アラガン社「ボトックス」と韓国メディトックス社「コアトックス」の2種類をご用意しております。いずれもA型ボツリヌストキシンによる安全性の高い製剤です。
どちらのボツリヌス製剤が最適かは、これまでのボツリヌス注射治療歴、今後の治療計画、患者さまのご要望などをもとに医師がカウンセリングで判断し、最適なボツリヌス製剤をご提案いたします。
アラガン社のボトックスビスタ®

ボトックスは日本で唯一、厚生労働省が承認しているボツリヌス製剤です。そのため安全性と有効性に関する豊富なデータが蓄積されており、ボツリヌス治療のスタンダードとされています。長年の使用実績と世界的な信頼性を重視する方、また初めてボトックス治療を受ける方に推奨されるボツリヌス製剤です。
コアトックス®

コアトックスは、複合タンパク質を完全に除去することで、アレルギーや抗体の産生リスクを抑制する可能性のある新しいタイプの製剤です。
アラガン社のボトックスが効きにくくなってきた方におすすめすることが多いです。
Q10. 安心してボトックスを受けるために、どんなクリニック・医師を選べば良いですか?
ボトックス注射を安心して受けるにはクリニックと医師、ボツリヌス製剤選びが重要です。以下の5つのポイントを参考に、ご自身に合うクリニックを見つけましょう。
①認定資格を持つ経験豊富な医師か
高度な技術と知識、経験を持つ医師を選ぶことで安全性が高く、自然で美しい仕上がりを目指すことができます。
② 安全性の高い製剤を使用しているか
厚生労働省承認の「ボトックス」や抗体リスクの低い「コアトックス」など、信頼できる製剤を選んでいるかを確認しましょう。
③カウンセリングが丁寧か
患者さまの要望を深く理解し、最適な治療計画を共に考えてくれるかが大切です。
④メリットだけでなくリスクも説明してくれるか
ボツリヌス注射の良い面も注意点も包み隠さず説明してくれるクリニックを選びましょう。
⑤ 顔全体のバランスを考慮したデザインを提案してくれるか
部分的な改善だけでなく、お顔全体の調和が取れた自然な仕上がりを目指せるかが重要です。
当院はこれらの条件をすべて満たし、患者さま一人ひとりに最適なボトックス・ボツリヌス治療をご提供しています。強引な勧誘やアップセルもおこないません。美容医療が初めての方でも安心してご相談ください。
しおり院長はボトックスビスタの認定指導医
当院の山本しおり院長は、アラガン社ボトックスビスタの「クリニカルトレーナー」です。高い医療技術と知識、経験をもとに医師へボトックス注入法の指導を務めています
ボトックス注射の不安はココンベルクリニックにご相談ください

ボトックス注射は現在のシワを改善するだけでなく、将来のシワを予防する優れた美容医療のひとつです。ボトックス注射をやめても元の状態に戻るだけで、シワが悪化することはありません。一方、安全なボトックス注射を継続するためには、適切な用法・用量が非常に重要であり、使用する製剤と医師選びが鍵となります。安全性の高い製剤の適切な注入であれば、抗体産生リスクは心配しなくて良いといえるでしょう。
当院では、患者さまのボトックス治療への不安に寄り添い、注射時の痛みを最小限に抑えるための様々な工夫を凝らしています。各種麻酔や当院独自のペインレス配合ボトックスなど、痛みに弱い方でも安心して治療を受けていただけます。
アラガン社クリニカルトレーナーであるしおり院長が、お顔全体のバランスを見ながら表情の癖や、ご希望に合わせた最適な施術プランをご提案し、自然で調和のとれた仕上がりを目指します。ボトックス治療にご興味をお持ちの方、ボトックス注射に不安を感じる方は、お気軽にカウンセリングへお越しください。